なちかつ
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 内藤氏は日本におけるイスラムの応援団長だ。現代イスラム社会研究の第一人者である氏のイスラム教徒へ向けるまなざしはいつでも温かい。一般向けに書かれる本は、しかし、ここ10年ほどのイスラムをめぐる状況の悪化とともに少し感情的、主観的に過ぎるかと思えるほど、イスラム教徒への擁護に傾いている。“イスラム=テロ、こわい存在”の誤解を解きたい、イスラムへの偏見を解消させたい、そして対立を深めるイスラム社会と西欧社会が根本的に相入れない水と油であることを知ったうえで、暴力の連鎖を断ち切るための知恵を考えよう、著者のそんな強い思いが込められた本だ。

 著者によると、現代の中東情勢やイスラム過激派の問題を考えるのにおさえておかなければいけないことは、「過去、少なくとも一世紀にわたって、欧米諸国とイスラム教徒自身が暮らす国々が、イスラム的に正しく生きようとする人たちの居場所を奪い続けてきたということです。つまり、欧米であれ、アラブであれ、国家がイスラム教徒の居場所を奪ってきたのです。」とのこと。 どういうことかは一連の著者の本を読んでみましょう。

2019年 (平成31年)
4月25日(木)
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