なちかつ
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 20世紀はじめのアメリカが舞台。早くに両親を亡くし根なし草の少女ハティ16歳は、おじから託された土地の所有権を手に入れるため、東部の町から単身モンタナの田舎にやってきた。手に入れたいのは確固とした自分の居場所。その条件は厳しい。入植したその年に最低でも40エーカーの土地を耕して作物を収穫し、480本の杭を打たなければならない。作者は果敢に挑戦するハティの奮闘ぶりをていねいな筆致で描いていく。はたしてその結末は、・・? 願いが成就しようとしたそのとき、突然やってきた雹のためにせっかく育てた収穫物がやられ、ハティには借金だけが残った。結局自分の土地は得られなかったけれど、しかし、ハティが懸命に生きた結果、彼女のまわりにはたくさんの親友ができていた。人とのつながり、それこそが真の居場所だよと作者は教えている。「成功する者がいれば、失敗する者もいる。それでもハティはモンタナの大平原で、お金では買えない、すばらしいものを見つけました。自分の居場所です。それより幸せな結末があるでしょうか。」

 訳者あとがきに、「何ごともすいすいうまくいけば、それにこしたことはないのですが、なかなかそうはいきません。この自分を振り返っても、まさに失敗だらけです。それでも、なんとか今日まで生きてこられたのは、ここでくじけてしまっては、あの日あのとき、一生懸命がんばった自分に申し訳ないという気持ちがあったからです。」とあった。

2019年 (平成31年)
4月25日(木)
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