なちかつ
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 石井桃子(1907~2008)が、まだ小学校へ上がる前の幼いころの記憶をつづった自伝・回想記。断片的な記憶とはいえ、明治の終わりごろの、幼な子の目に映った暮らしのようすが鮮やかに再現されていることに驚く。家の造り、家族一人一人のこと、近所の様子、四季折々の行事や遊びなど・・。100年以上も前のことなのに、なぜか自分自身の遠い遠い記憶が呼び覚まされて、懐かしい気持ちに包まれる。ていねいに描かれた挿絵、家の間取り図、近所の地図も読み手のイメージをふくらませてくれる。

 石井桃子というと子どもの本という印象があるが、シニア世代にもおすすめしたい本。

2024年 (令和6年)
4月30日(火)
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