なちかつ
図書館WEB

 

◇新型コロナ感染拡大防止のために <9月1日>

①体調がすぐれないとき、発熱しているときは図書館の利用を控えてください。

②図書館へ来るときはマスクを着用してください。

③入館時には手指の消毒をしてください。

④閲覧・自習は所定の座席で行い、人との距離を保ってください。

 

 

秋の夜長・・、本読も!

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 この14歳のエスキモーの少女マヤック(英語名ジュリー)はたった一人でアラスカのツンドラを歩いて旅をした。食糧が尽きてどうしようもなくなったとき、狼の行動をまねてその群れの一員となり、食べ物を分けてもらった。群れのリーダーの狼を父親のように尊敬し、やんちゃな子ども狼と兄弟の情を育んでいった。極北の厳しい自然の中で、獲物の動物から、食べ物、身にまとうもの、テント、そりなどを自分で作った。やがて人間が暮らす村に近づいた旅の終わりに、衝撃的な事件が起こる。そしてエスキモーの少女マヤックは、静かにジュリーになることを受け入れる。

 若い日の読書は、やはり物語を中心に、マヤックのような心に残る登場人物との出会いであってほしい。アラスカという寒い国でたくましく生きた少女マヤックは、まちがいなく心の友として読んだ者の心の引き出しに入るだろう。そんな引き出しが一つ、また一つと増えていくような読書を。

 名脇役と謳われた女優沢村貞子、明治41年生まれ。その自伝。生家は東京浅草の役者一家。いかにも江戸っ子らしいキレがある。それにしても文章が上手い。プロの物書きのようだ。そして語られるに値する壮絶な半生。大正昭和の重苦しい時代、人並み外れて強い意思と潔癖さを持った女性が、自分に誠実に生きようとしたことで味わった体験のすさまじさにたじろぐ。「私は、私の青春を充分なやむことができた」

 赤羽末吉さんはこの絵本を描きあげるのに7年もかかったという。お話に出てくる機織り機を描くために、東北地方はじめ各地の博物館を調べて回ったり、さらにその機織り機が使われていた時代、地方の人々の服装や暮らしぶりを調べたりしていたらそれぐらいの時間がかかったそうだ。なぜそこまで?、赤羽さんは「絵描きが、編集者に助けてもらいながら、七年かかってやっと一冊の絵本を作る。なんで不思議なことがあろうか。いいか、相手は子どもなんだぜ」と。“相手は子ども”、描かれた絵が本当かうそか子どもにはわからない。だからこそ、手抜きは許されない。ほんものを描く。そんな子どもへの誠実さ、プロ意識をもって作られた絵本をぜひ読んでみてください。

2020年 (令和2年)
9月20日(日)
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