子ども向けに書かれた本なので大変わかりやすい。しかし、侮るなかれ。内容はポイントがよく押さえられており、なるほどそういうことだったのかと、目からうろの心地よさ。たとえば、常態語に「お・ご」を付けると美化語になるのだが、「お米、お知らせ」のように和語には「お」を、「ご入学・ご参加」のように漢語には「ご」を付けるのだそうだ。また、カンちがい美化語の例として、ふつう外来語には「お・ご」は付けないのだが、一部「おトイレ・おズボン」など少しずつ日本語になじんできたことばもある。でも、「おテレビ」や「おメール」はまだない。もう一つ、このごろ気になっていた変な丁寧語も一刀両断で胸がスカッとした。どういうことかというと、人に何かしてもらいたいときに「~してもらっていいですか」という言い方。丁寧そうなんだけれど、何で許可を求めるんだと違和感を感じていた。「~してください」でいいのに。「その本取ってもらっていいですか」。「いやですぅー」と言ってやろ。
けっこういいお値段の本です。図書館で借りて読みましょう。全5巻そろっています。