なちかつ
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 「わたしがこの場所に来たことにも意味はある。いいえ、意味のあるものにしなければならない。たったいま目撃した出来事を世界中の人たちに知らせなければならない。紛争地では、だれにも知られぬまま、何千、何万という人たちがひっそりと命を落としています。私たちがただ知らなかったというだけで、たくさんの命が失われている。知らないことは罪だとさえ思えます。」こんな思いをもって紛争地の取材を続けていた山本美香さんは、この本が出た翌年の2012年、シリアで政府軍の銃弾を受け、亡くなった。

本書では、悪魔の兵器と呼ばれる地雷のこと、ふつうの子どもが兵士として戦場に送られていることなど戦争の生々しい実態が報告されているが、それと併せて、使命感をもって命がけの仕事に挑んでいった山本美香さんという人の生き方も読み取っていきたい。

 

2024年 (令和6年)
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