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 著者の後藤健二氏も数年前イラクでISの手にかかり殺害された。子ども向けに書かれた本書を読んで、こんな仕事をしていたのかと改めて知る。2001年11月、氏はタリバン政権崩壊直後のアフガニスタンに入り、約一年間、米軍の誤爆で被災したカブールの母子家族を取材した。本書はその10歳の少女マリアムがはじめて学校へ通い、なんとか学べるようになるまでの様子を書いている。タリバン政権下では女子は学校に行くことを禁じられていた。戦争で一番犠牲になるのは社会の中で弱い立場の人びとだ。同じ時代、同じ地球に生きていながら、アフガニスタンのことなど意識に上らない日本人に向かって、無関心であってはいけないんだよと、氏は命がけで伝えようとしていた。

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