なんとも罰当たりな書名だが、物騒な内容の本ではない。副題にあるように、医師が終末期の患者の家族、とりわけその子どもの立場から親の死とどう向き合うかを書いた本だ。不治の病、寝たきり、認知症・・、重くのしかかる介護の問題。親の死は誰にとっても特別なものだけに、それに直面したとき冷静な判断は難しくなる。死にゆく親も、看取る子も、少しでも心平穏にその時を迎えたいと思うなら、やっておくべきことはあるだろう。それはつまり、親とのつながりを見つめ返すことかもしれない。