この本は2007年から2019年まで「わかやま新報」に連載された筆者のコラムを単行本にしたもの。内容は、和歌山の歴史、文化、産業、教育、スポーツ、国際交流など多岐にわたっている。
筆者のやわらかな語り口に案内されて、ふるさと和歌山の時空を気の向くままあちらこちらと訪ねてまわる。すると何とも心地よい気持ちになる。それは、今まで知らなかったふるさとのよさに気づかされるから。県内のいたるところに、キラッ、キラッと光るエピソードがある。和歌山、なかなかやるじゃないか(意外?)。しかし、輝きを発しているのは、もちろん「人」だ。人のあらゆる営みにおいて、和歌山にもこんなに多くのキラッと輝いた先人たちがいた。そんな紀州人に出会う読書。