なちかつ
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 ふだん何気なく見ている水の動き、寄せては返す波、さざ波、大波、うねり、そして津波。複雑な波動を単純な動きに分け、物理的に解明していく。本書に関連したHPで動画も公開されているので、本書の内容が視覚的に理解できる。読んでみると、改めて津波が風波とはまったく違う波であることがわる。波が海底を感じているかどうか、それが問題だそうだ。津波のように波長が極端に長い波は海面から海底まで水が動いており(前後運動)、陸地に到達したときの押し寄せる波、引いていく波の強さは相当なものだ。その進む速さ(秒速)は重力加速度(9.8m/s²)×水深(m)のルートをとると求められるとのことで、水深4000mでは秒速およそ200mにもなる。ジェット機なみだ。この波が陸地に近づくと、水深が浅くなるにつれて速度が遅くなり、後ろから来る水が順次追いついて波の高さが増してくる。さらに津波が到達する地点の地形、海底の形状などでも高さが増す。このようなことを少しでも知っていると、防災意識にも差が出てくるように思う。

 *テーマ展示「BLUEBACKSだよ全員集合」から

2024年 (令和6年)
4月26日(金)
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9:00~17:30