子ども向けに書かれた本なので大変わかりやすい。しかし、侮るなかれ。内容はポイントがよく押さえられており、なるほどそういうことだったのかと、目からうろの心地よさ。たとえば、常態語に「お・ご」を付けると美化語になるのだが、「お米、お知らせ」のように和語には「お」を、「ご入学・ご参加」のように漢語には「ご」を付けるのだそうだ。また、カンちがい美化語の例として、ふつう外来語には「お・ご」は付けないのだが、一部「おトイレ・おズボン」など少しずつ日本語になじんできたことばもある。でも、「おテレビ」や「おメール」はまだない。もう一つ、このごろ気になっていた変な丁寧語も一刀両断で胸がスカッとした。どういうことかというと、人に何かしてもらいたいときに「~してもらっていいですか」という言い方。丁寧そうなんだけれど、何で許可を求めるんだと違和感を感じていた。「~してください」でいいのに。「その本取ってもらっていいですか」。「いやですぅー」と言ってやろ。
けっこういいお値段の本です。図書館で借りて読みましょう。全5巻そろっています。
- 詳細
- 作成者:NCL編集部
- カテゴリー: おすすめ本棚
この本にはとてもすてきな女性が出てくる。雲峰市立図書館職員の美弥子さん。美弥子さんは、読書と図書館が大好きな小学生しおりのいとこにあたる。物語はしおりの目線で展開する。図書館で起こるいろいろな出来事、ちょっと困った出来事。長い間返ってこない本、いたずらや不注意で濡れたり汚されたりした本、無断で持ち出されてしまう本などなど。図書館で起こる問題に、美弥子さんは一つ一つきちんと対応していく。利用者の気持ちを一番に考えながら。読者はしおりといっしょに感心するばかり。図書館員ってすごいなあ。
- 詳細
- 作成者:NCL編集部
- カテゴリー: おすすめ本棚
「わたしがこの場所に来たことにも意味はある。いいえ、意味のあるものにしなければならない。たったいま目撃した出来事を世界中の人たちに知らせなければならない。紛争地では、だれにも知られぬまま、何千、何万という人たちがひっそりと命を落としています。私たちがただ知らなかったというだけで、たくさんの命が失われている。知らないことは罪だとさえ思えます。」こんな思いをもって紛争地の取材を続けていた山本美香さんは、この本が出た翌年の2012年、シリアで政府軍の銃弾を受け、亡くなった。
- 詳細
- 作成者:NCL編集部
- カテゴリー: おすすめ本棚