なちかつ
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 辞書によると、主権国家とは「他国に属せず自らの国内、国際問題を独立して決定できる国」とある。この本に書かれてあることが本当ならば(もちろんウソは書かれていないはず)、まさに書名のとおり。日本は主権国家とは言えないのではないか。「日米地位協定」の言葉は知っていたが、実はこんなことだったのかと衝撃を受けた。数あるアメリカとの同盟国の中で、これほどアメリカ優位の地位協定を結んでいるのは、どうやら日本だけらしい。少なくとも今のままの日本である限り、北方領土など還ってくるわけがないということはよくわかった。

 「(2016年オスプレイ墜落事故に際して)自国の捜査機関の捜査を拒まれても抗議せず、事故を起こした側による一方的な捜査と説明で、「理解できる」と評価する政府がどこにあるでしょうか」

*企画展示「今こそ考えよう日本国憲法(このくにのかたち)」から

 <学校に行きたくない子は、図書館にいらっしゃい> 中学生の瀬尾草子は、火曜日から金曜日まで、図書館のいつもの席で本を読んだり、考え事をしたりして過ごす。ときどき勉強もする。土曜と日曜は混み合うので来ない。そんな草子が、はじめて図書館でレファレンスを希望した。司書の深津さんがくれたメモが気にかかっていた。「しずかな子は、魔女に向いている」その文章の出てくる本を探しています。やがて司書の深津さんから渡されたものは、白い紙の束。それは、ふたりの少女のまぶしい、ひと夏の物語だった。司書の深津さん、しずかな人、とてもすてきな魔女?・・、かもしれない。

 

 いやはやすごい小説である。知る人ぞ知る異色のSF作家、広瀬正の作品は今でも強烈な個性を放っている。文庫版「広瀬正・小説全集」全6巻入りました。

 『エロス』 「もしあの時~していたら、・・・・」、現在と過去、そしてもう一つの過去が交錯しつつ展開する物語。最後の最後に用意されていたあっと驚く結末。さらに昭和10年ごろの世相を圧倒的な詳細(ディテール)で描くリアル。パラレルワールド小説の傑作だ。

 文句なし、広瀬正の代表作『マイナス・ゼロ』。こちらももちろんおすすめ。これ以上のタイムトラベル小説はない。

2021年 (令和3年)
5月18日(火)
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