なちかつ
図書館WEB

 

◇新型コロナ感染拡大防止のために <9月1日>

①体調がすぐれないとき、発熱しているときは図書館の利用を控えてください。

②図書館へ来るときはマスクを着用してください。

③入館時には手指の消毒をしてください。

④閲覧・自習は所定の座席で行い、人との距離を保ってください。

 

 

秋の夜長・・、本読も!

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 「面従腹背」。組織の一員として働く以上、だれでも多かれ少なかれその思いを抱えながら仕事に向き合っている。自分でよく考え、こうあるべきだ、こうしたいと思う人ほど面従腹背の度合いは大きくなるだろう。前川さんは文科省事務次官にまでなった人だが、人間としてどうしても譲れないところを持ち、なおかつそれを誠実に守り通そうとする勇気を持った人だと思った。現在は職を辞して吹っ切れたか、本書では存分に思いの丈を語っている。まさに現政権下での話である。政治家と官僚のせめぎ合いが具体的に語られていて興味深い。巻末のツイッターでの投稿記事「面従は一切なし Twitterなら何でも言える ほぼ独り言の腹背発言集」は、ここまで公表するか、身に危険が及ぶんじゃないか?と心配になるほど現政権を痛烈に批判する。

 なんとも罰当たりな書名だが、物騒な内容の本ではない。副題にあるように、医師が終末期の患者の家族、とりわけその子どもの立場から親の死とどう向き合うかを書いた本だ。不治の病、寝たきり、認知症・・、重くのしかかる介護の問題。親の死は誰にとっても特別なものだけに、それに直面したとき冷静な判断は難しくなる。死にゆく親も、看取る子も、少しでも心平穏にその時を迎えたいと思うなら、やっておくべきことはあるだろう。それはつまり、親とのつながりを見つめ返すことかもしれない。

 プラハ、ブカレスト、ベオグラード、サラエボと東欧の街の名前が出てくる。名前ぐらいは知っているけれど、それらの街の位置関係となるとよくわからない。まして、それらの街の様子がどんなで、どんな人たちがどんな家に住み、どんな暮らしをしているかなどほとんど知らない。そういう意味で遠い国々だ。著者は1950年生まれ。冷戦さなかの59年~64年、小4から中2にかけて在プラハ・ソビエト学校に学ぶという経歴を持つ。父親が日本共産党からプラハにあったある機関へ派遣されていたそうだ。本書はそのとき仲良しだった三人の友だちの消息を追って、90年代に現地を訪ねたときの話である。68年プラハの春、89年冷戦終結、再燃したバルカン半島の民族紛争、NATOによる空爆・・、東欧には激動のあらしが吹き荒れた。とぼしい手がかりをたよりになんとか旧友との再会を果たすが、三人のその後の人生はそれぞれ波乱に満ちたものだった。奇しくも20世紀という時代を生々しく描き出した作品になっている。ノンフィクションだが、まるで小説のように話の展開は劇的だ。

2020年 (令和2年)
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